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慢性腎臓病(CKD)に対する自己脂肪由来幹細胞治療
~腸腎連関にも着目した当院だけの包括的な再生医療~

はじめに

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)は、腎臓の働きが慢性的に低下していく病気です。
日本では成人の約8 人に1 人が慢性腎臓病に該当するといわれており、決して珍しい病気ではありません。

慢性腎臓病の大きな特徴は、初期にはほとんど症状がないことです。腎臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、かなり機能が低下するまで自覚症状が現れないことも少なくありません。そのため、健康診断でクレアチニン高値やeGFR 低下、尿蛋白を指摘されて初めて異常に気付く方も多くいらっしゃいます。

慢性腎臓病が進行すると、体内の老廃物や余分な水分を十分に排泄することができなくなり、最終的には人口透析や腎移植が必要となる場合があります。

現在の標準治療では、血圧管理、糖尿病治療、食事療法、薬物療法などによって腎機能低下の進行をできるだけ緩やかにすることが治療の中心となります。しかし、一度低下した腎機能を完全に元に戻すことは容易ではありません。

当クリニックグループでは、慢性腎臓病に対する新たな治療選択肢として、自己脂肪由来幹細胞治療を行っています。

慢性腎臓病(CKD)とは

 

慢性腎臓病は身近な病気

慢性腎臓病とは、3 か月以上にわたり腎障害が持続している状態を指します。

腎臓は、血液中の老廃物を尿として排泄するだけではなく、水分量や電解質の調整、血圧のコントロール、赤血球を作るホルモンの産生など、生命維持に欠かせない重要な役割を担っています。

そのため腎機能が低下すると、むくみや高血圧、貧血、倦怠感などさまざまな症状が出現するようになります。また、慢性腎臓病は心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患のリスクを高めることも知られています。

 

なぜ慢性腎臓病は進行するのか

慢性腎臓病の原因には、糖尿病高血圧、慢性糸球体腎炎、腎硬化症、多発性嚢胞腎などさまざまな疾患があります。

原因は異なっていても、多くの慢性腎臓病に共通して認められるのが、慢性炎症、酸化ストレス、血流障害、そして線維化です。

腎臓に慢性的な障害が加わると、組織を修復しようとする反応が繰り返されます。しかし、この状態が長期間続くことで、正常な腎組織は徐々に硬い線維組織へ置き換わっていきます。これを「腎線維化」と呼びます。

腎線維化が進行すると、腎臓本来の働きを担う細胞は減少し、腎機能は徐々に低下していきます。そのため、慢性腎臓病では、できるだけ早期から介入し、炎症や線維化の進行を抑えることが重要になります。

 

当クリニックグループが行う自己脂肪由来幹細胞治療とは

 

自己脂肪由来幹細胞治療とは

当クリニックグループでは、慢性腎臓病に対する再生医療として、患者様ご自身の脂肪を利用した自己脂肪由来幹細胞治療を提供しています。

2026 年6 月現在、当院が確認している範囲では、慢性腎臓病に対する自己脂肪由来幹細胞治療を提供している医療機関は、日本国内でも当クリニックグループを含めわずか2施設のみです。

本治療では、まず腹部などから少量の皮下脂肪を採取します。脂肪組織には多くの幹細胞が含まれており、採取した脂肪は専門の細胞培養加工施設へ搬送されます。

その後、厳格な品質管理のもとで幹細胞を培養し、十分な細胞数まで増やした(五千万〜1億個)後、点滴によって患者様の体内へ戻します。

患者様ご自身の細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが少ないことが特徴です。

幹細胞治療のお問い合わせ・ご予約専用電話番号

03-6821-1771

日本でも限られた医療機関のみが実施

慢性腎臓病は患者数の多い疾患ですが、再生医療による腎機能維持を目指した治療を受けられる施設は、現時点では非常に限られています。
当クリニックグループでは、再生医療等安全性確保法に基づき、厚生局へ再生医療等提供計画を提出したうえで、慢性腎臓病に対する自己脂肪由来幹細胞治療を行っています。

また、理事長の伊勢呂は、細胞培養加工を行う「医道メディカルの株主」として、細胞の培養、品質管理、輸送体制にも関わっています。再生医療は、細胞の品質が治療の安全性と結果に大きく関わる医療です。当院では、過剰な中間コストを抑えながらも、品質管理を重視した体制で治療を提供しています。

▪️大宮エヴァグリーンクリニック:計画番号【PB3260042】
▪️新橋消化器内科・泌尿器科クリニック:計画番号【PB32600041】

 

幹細胞はどのように腎臓へ働きかけるのか

 

ホーミング効果

幹細胞には、障害を受けた組織へ集まる「ホーミング効果」があると考えられています。

慢性腎臓病では、障害を受けた腎臓から炎症に関連するさまざまなシグナルが放出されています。点滴によって投与された幹細胞は、これらのシグナルを感知し、障害部位へ集まると考えられています。


パラクライン効果とは

近年では、幹細胞そのものが腎臓の細胞へ置き換わるというよりも、幹細胞から分泌される生理活性物質が重要な役割を果たしていることが分かってきました。

これを「パラクライン効果」と呼びます。

幹細胞は、成長因子、サイトカイン、エクソソームなどを分泌し、周囲の細胞へ働きかけます。

腎臓においては、これらの作用によって慢性炎症の抑制、線維化の抑制、血流改善、酸化ストレスの軽減、尿細管細胞の保護などが期待されています。

自己脂肪由来幹細胞治療は、腎臓を新しく作り直す治療ではありません。残されている腎機能を守りながら、腎臓の修復環境を整え、腎機能低下の進行を緩やかにすることを目指す治療です。

慢性腎臓病と腸内環境

 

注目される「腸腎連関(Gut-Kidney Axis)」

 

近年、慢性腎臓病の研究領域では、「腸腎連関(Gut-Kidney Axis)」という概念が注目されています。

腸内には100 兆個以上の細菌が存在するといわれており、これらの腸内細菌は免疫、代謝、炎症反応などに深く関与しています。近年では、腸内環境が全身の健康や老化にも大きな影響を与えていることが明らかになってきました。

加齢に伴い腸内環境は変化し、善玉菌の減少や腸内細菌叢の多様性低下が生じることが知られています。このような腸内環境の悪化は、慢性炎症や酸化ストレスを介して、全身の老化を促進する可能性が示唆されています。

特に慢性腎臓病では、善玉菌の減少や尿毒素を産生する細菌の増加が認められることが報告されています。さらに、腸管バリア機能の低下によって慢性炎症や酸化ストレスが増加し、これらが腎障害をさらに進行させる可能性があると考えられています。

腎機能が低下すると腸内環境が悪化し、その結果として尿毒素が増加します。増加した尿毒素は慢性炎症や酸化ストレスを引き起こし、さらなる腎障害へとつながります。

このような悪循環が形成されることが、近年明らかになってきました。

また、インドキシル硫酸やp-クレシル硫酸といった腸由来尿毒素は、腎臓の線維化や血管障害を促進することが報告されています。

 

乳酸菌・ポストバイオティクスへの期待

近年では、乳酸菌やポストバイオティクスによる介入も注目されています。
ポストバイオティクスとは、乳酸菌などの有用菌が産生する代謝物や菌体成分の総称です。

これらには、活性酸素(ROS)の抑制、抗酸化作用、免疫調節作用、腸管バリア機能の改善などの直接作用が期待されています。また、腸内細菌叢の改善や体内の代謝バランスの再構築、全身の慢性炎症抑制といった間接的な作用も報告されています。

腸内環境を整えることだけで慢性腎臓病が良くなるとは限りませんが、慢性炎症や酸化ストレスを軽減し、全身の状態を整える方法として近年注目されています。

 

 

当クリニックグループが考える包括的なCKD 治療

当クリニックグループで実施している自己脂肪由来幹細胞治療は、抗炎症作用、抗線維化作用、組織修復作用を介して、慢性腎臓病の進行抑制を目指す再生医療です。

一方、腸内環境を整えることは、慢性炎症や酸化ストレスを抑制し、全身環境を整えるアプローチと考えることができます。

再生医療による組織修復と、腸内環境改善による全身環境の是正は、相補的な治療戦略となる可能性があります。

当クリニックグループでは、慢性腎臓病を単なる腎臓だけの病気として捉えるのではなく、全身の慢性炎症や老化を伴う疾患として包括的に考えています。

 

治療の流れ

STEP1 初診・適応判断

まずは診察を行い、慢性腎臓病の原因や進行度を総合的に評価したうえで、治療適応を慎重に判断します。

STEP2 脂肪採取・幹細胞培養

局所麻酔下で腹部から少量の皮下脂肪を採取します。採取時間は10〜15 分程度で、傷は針の穴程度で非常に小さくほとんど目立ちません。
採取した脂肪は提携する細胞培養加工施設へ搬送され、約6 週間かけて幹細胞の培養を行います。

STEP3 幹細胞投与・経過観察

十分な細胞数(5000 万〜1億個)まで培養された幹細胞を点滴によって投与します。


 

治療費

慢性腎臓病に対する自己脂肪由来幹細胞治療

 

1回目(脂肪採取から点滴まで) 1,980,000円(税込)
2回目以降 1,650,000円(税込)


※自由診療となります。

※初回は感染症採血(16,500円)が別途かかります。

※治療効果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

 

おわりに

慢性腎臓病は長期間にわたり付き合っていく病気です。

だからこそ、できるだけ早い段階から多面的なアプローチを行い、現在残されている腎機能を少しでも長く維持することが重要です。

当クリニックグループでは、自己脂肪由来幹細胞治療を中心に、腸内環境を含めた全身管理にも着目しています。
慢性腎臓病や再生医療についてご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

 

 

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よくあるご質問(Q&A)

Q1.慢性腎臓病は治りますか?

慢性腎臓病では、一度失われた腎機能を完全に元の状態へ戻すことは容易ではありません。

自己脂肪由来幹細胞治療は、腎臓を新しく作り直す治療ではなく、慢性炎症や線維化を抑制し、残されている腎機能を少しでも長く維持することを目的とした治療です。

Q2.どのような方が治療の対象になりますか?

eGFR の低下、クレアチニン上昇、尿蛋白などを認める慢性腎臓病の患者様が対象となります。

ただし、すべての患者様が適応となるわけではありません。現在の腎機能、原因疾患、全身状態、既往歴などを総合的に評価したうえで、治療適応を慎重に判断します。

Q3.治療は何回必要ですか?

患者様の病状や腎機能によって異なります。

まずは1 回の治療を行い、その後の腎機能の推移や症状の変化を確認しながら、今後の治療方針をご相談させていただきます。

Q4.治療にはどのような副作用がありますか?

脂肪採取に伴い、採取部位の痛み、腫れ、内出血などが生じることがあります。

また、点滴投与に伴う発熱やアレルギー反応などのリスクがありますが、患者様ご自身の細胞を使用するため、拒絶反応のリスクは低いと考えられています。

詳しいリスクについては、診察時に十分ご説明いたします。

Q5.現在通院中の病院に通いながら治療を受けることはできますか?

はい。多くの患者様が、現在通院されている医療機関での治療を継続しながら、当院で再生医療を受けられています。

慢性腎臓病の標準治療は非常に重要であり、自己脂肪由来幹細胞治療はそれらに代わるものではなく、新たな治療選択肢としてご提案しています。

Q6.腸内環境を整えることで慢性腎臓病は改善しますか?

腸内環境を整えるだけで慢性腎臓病が改善することを示す十分なエビデンスは、現時点ではありません。

しかし近年では、腸内環境の悪化が慢性炎症や酸化ストレスを介して慢性腎臓病の進行に関与していることが明らかになってきています。

そのため当院では、再生医療に加え、食事や生活習慣、腸内環境にも着目した包括的な治療を行っています。

Q7.乳酸菌やサプリメントを摂取すれば慢性腎臓病は良くなりますか?

乳酸菌やポストバイオティクスなどによる腸内環境への介入は、慢性炎症や酸化ストレスを抑制し、全身環境を整える可能性が期待されています。

しかし、特定のサプリメントだけで慢性腎臓病が改善することは証明されていません。

慢性腎臓病の治療では、食事療法、薬物療法、生活習慣の改善に加え、必要に応じて再生医療などを組み合わせながら、総合的に治療を行うことが重要です。

Q8.腸内環境は年齢を重ねても改善できますか?

はい。腸内環境は加齢とともに変化しますが、食生活、運動習慣、睡眠、ストレス管理などによって改善が期待できることが分かっています。

近年では、腸内環境は加齢後も修飾可能であり、全身の健康維持やアンチエイジングの観点からも重要であると考えられています。

 

幹細胞治療のお問い合わせ・ご予約専用電話番号

03-6821-1771

この記事を執筆した人
伊勢呂哲也
伊勢呂哲也

日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
名古屋大学出身
年間30000人以上の外来診察を行なう。
YouTubeでわかりやすい病気の解説も行なっている。
再生医療専門クリニックも運営

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