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腹痛で病院に行く時は何科?痛む場所と緊急性で見る受診先の選び方

[2026.07.15]

「お腹が痛い」と感じたとき、内科に行くべきか消化器内科を選ぶべきか、それとも別の専門科に行くべきかと迷う方は多いのではないでしょうか。腹痛は風邪のように原因がはっきりしている症状とは違い、消化器系・婦人科系・泌尿器系・循環器系まで幅広い疾患が背景にある可能性があります。

本記事では、痛む場所・緊急性・随伴症状の3つの軸から「何科を選べばよいか」を整理し、受診先の判断材料を提供していきます。腹痛の受診先で迷っている方の参考になれば幸いです。

腹痛の受診先で迷ったらまず内科か消化器内科

 

腹痛の原因の多くは消化器系疾患が占めています。最初の窓口を選ぶときは、消化器内科か一般内科を起点にすると判断がスムーズに進むでしょう。ここでは代表的な3つの選択肢を順番に見ていきます。

第一選択は消化器内科

消化器内科は、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肝臓・胆嚢・膵臓といった、お腹の中の臓器に関わる疾患を診療する専門科を指します。腹痛の原因として最も頻度が高い胃炎・腸炎・便秘・過敏性腸症候群・胃十二指腸潰瘍・胆石症・大腸炎などは、いずれも消化器内科の対象範囲となるでしょう。

「お腹のあたりが痛い」「胃が重い」「下痢や便秘が続く」といった症状が中心であれば、消化器内科を最初に選ぶのが効率的でしょう。専門医による胃カメラ・大腸カメラ・腹部エコーなどの精密検査も活用しながら原因を特定していけるため、診断までの時間を短縮できる場合が多いと言えそうです。

 

 

漫画でわかる大腸カメラ検査
大腸内視鏡検査(池袋)

 

内科でも幅広く対応可能

近隣に消化器内科がない場合や、症状が軽度な場合は一般内科でも対応してもらえるケースが多いでしょう。内科は腹痛だけでなく、発熱や倦怠感など全身症状をまとめて評価できる窓口であり、原因が消化器系か全身性疾患かを見分ける役割も担っています。内科医による問診と一次検査(採血・尿検査・腹部触診)で方向性をつけ、消化器内科や泌尿器科などへの紹介が必要かどうかを判断してもらえる流れが一般的でしょう。

ただし、専門性が必要な疾患(膵がんの精密診断や炎症性腸疾患の鑑別など)では、消化器内科や肝臓内科への紹介になる場面が多くあります。最初から消化器内科併設のクリニックを選んだほうが、結果的に時間効率がよいケースも少なくないでしょう。

緊急時は救急外来・救急科

突然の激しい腹痛、冷や汗、嘔吐、発熱を伴う場合は、定時受診ではなく救急外来や救急車を検討するレベルと考えておきましょう。急性虫垂炎・腸閉塞・消化管穿孔・大動脈解離・心筋梗塞など、緊急性の高い疾患が隠れている可能性も考えられるでしょう。

平日昼間で動けるなら救急対応のある総合病院や救急科を直接訪ねるのが安心です。夜間や休日であれば、ためらわずに救急車を呼ぶ判断も必要となる場面もあるでしょう。

痛む場所で考える診療科の選び方

 

腹痛は痛む場所によって関連する臓器がある程度推測できます。ここでは部位別に、優先すべき診療科のあたりをつける方法を紹介していきましょう。

みぞおち・上腹部の痛み → 消化器内科

みぞおち(心窩部)周辺に痛みや不快感がある場合、胃・十二指腸・膵臓のいずれかが原因のケースが多くあります。胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・急性膵炎などが代表的な疾患でしょう。

食後に悪化する痛みであれば胃や十二指腸の疾患を、空腹時に強くなる痛みであれば十二指腸潰瘍を、背中まで響く痛みであれば膵臓疾患を疑う、というのが基本的な見方になります。「いつ・どんな状況で痛むか」を整理して受診すると、診察がスムーズに進みやすくなるでしょう。

右上腹部の痛み → 消化器内科(肝臓・胆嚢)

肋骨の右下あたりに痛みが集中する場合は、肝臓・胆嚢・胆管の疾患が候補に挙がりやすい場面です。胆石症・胆嚢炎・肝炎・胆管炎などが代表的でしょう。

黄疸(皮膚や白目が黄色く見える状態)や濃い色の尿が出ている場合は、緊急性が高くなる可能性もあり、早めの受診が望まれます。食後、特に脂っこい食事のあとに痛みが強くなる傾向があれば、胆石の可能性を疑ってよいでしょう。

下腹部の痛み → 消化器内科+婦人科・泌尿器科

おへそより下の痛みは、性別や随伴症状によって受診先が変わってきます。男性であれば消化器内科または泌尿器科、女性であれば消化器内科・婦人科・泌尿器科のいずれかが候補になるでしょう。大腸の疾患(過敏性腸症候群・大腸憩室炎・潰瘍性大腸炎)、虫垂炎、女性であれば子宮内膜症・卵巣嚢腫・骨盤内炎症性疾患、泌尿器系では膀胱炎・尿管結石などが鑑別に挙がります。

月経との関連が強い痛みは婦人科、排尿時の痛みや頻尿を伴う場合は泌尿器科を優先的に検討してみてください。

側腹部の痛み → 泌尿器科の可能性

横腹から背中にかけての強い痛みは、尿管結石や腎臓疾患が疑われやすい場面でしょう。結石が尿管を通る際の痛みは「のたうち回るほど」と表現されることもあり、痛みのピーク時に冷や汗や吐き気を伴うケースもあります。

血尿や排尿障害を伴う場合は泌尿器科の受診が第一選択となるでしょう。大宮エヴァグリーンクリニックは消化器内科と泌尿器科を同じ施設で診療しているクリニックのため、消化器系か泌尿器系かを切り分けにくいケースでも1つの窓口で評価を受けられます。

おへそ周りの痛み → 消化器内科

おへその周辺に痛みがある場合、小腸の疾患や腸閉塞、虫垂炎の初期症状などが疑われやすい部位でしょう。特に「痛みが徐々に右下腹部に移動する」というパターンは急性虫垂炎の典型的な経過であり、緊急性が高い疾患の可能性も考慮しておく必要があります。

お腹全体に痛みが広がるような感覚があれば、腸閉塞や腹膜炎の可能性も念頭に置いて、早めの受診を検討してみましょう。

痛み方と随伴症状で考える受診先

 

痛む場所だけでなく、痛み方や随伴症状からも受診先を絞り込むことが可能です。代表的なパターンを整理してみましょう。

発熱・嘔吐を伴う場合 → 消化器内科・救急

腹痛に高熱や繰り返す嘔吐が加わる場合、急性胃腸炎・急性胆嚢炎・急性虫垂炎・急性膵炎などの可能性が考えられるでしょう。発熱の程度や嘔吐の頻度、水分が取れているかどうかによって緊急性が変わるため、症状が強い場合は救急外来の受診も視野に入れてみてください。

軽度の症状であれば、平日の昼間に消化器内科を受診し、採血や腹部エコーで原因を絞り込んでいく流れが一般的です。

血便・黒色便を伴う場合 → 消化器内科

便に血が混じる、便が黒くタール状になる、といった症状を伴う腹痛は、消化器内科での精密検査が必要となるケースがほとんどでしょう。鮮血便であれば肛門疾患(痔・裂肛)や大腸からの出血、黒色便であれば胃や十二指腸からの出血が疑われやすいパターンとされています。

早期発見が予後を大きく左右する疾患も含まれるため、症状を放置せずに早めに受診を検討してみてください。

排尿症状を伴う場合 → 泌尿器科

排尿時の痛みや残尿感、頻尿、血尿などを伴う腹痛は、膀胱炎・尿管結石・腎盂腎炎などの可能性があり、泌尿器科が第一選択となるでしょう。特に女性は膀胱炎が起こりやすく、下腹部の鈍痛と排尿時の違和感が同時に出ているケースが多いと言えそうです。

男性で側腹部の激しい痛みと血尿を伴う場合は、尿管結石の可能性が高いため、夜間でも救急対応している医療機関への受診を検討してみましょう。

生理周期と関連する場合 → 婦人科

下腹部の痛みが月経周期と関連している、月経時に強くなる、または月経以外の時期にも続くといった特徴がある場合、婦人科系疾患の可能性が高いと言えるでしょう。子宮内膜症・子宮筋腫・卵巣嚢腫・骨盤内炎症性疾患(PID)などが鑑別に挙がります。

不正出血やおりものの異常を伴う場合は、特に婦人科の受診が優先されるでしょう。妊娠の可能性がある女性は、消化器内科よりも婦人科を先に受診する方が安全な判断となります。

救急受診を検討すべきサイン

腹痛の中には、すぐに救急対応が必要な疾患が含まれます。次のような症状があれば、夜間・休日であっても救急外来や救急車の利用を検討してみてください。

腹痛が突然始まり、冷や汗を伴って強く痛む場合は、内臓のどこかに大きな問題が起きている可能性があります。痛みが背中や肩、胸まで放散する場合は、大動脈解離や心筋梗塞といった生命に関わる疾患の可能性もあるでしょう。お腹がパンパンに張って便もガスも出ない状態は、腸閉塞のサインとなる場合があります。意識がもうろうとする、血圧低下や冷や汗で動けない、繰り返す嘔吐や血便を伴うケースも、救急対応の必要性が高くなるでしょう。

「いつもより明らかに強い痛みが続いている」「市販薬を飲んでも改善しない」「動けないほどの腹痛である」と感じる時点で、ためらわずに救急外来へ連絡してみることが大切です。

病院での腹痛診察の流れと検査

腹痛で医療機関を受診した場合、どのような検査が行われるかを知っておくと、心の準備がしやすくなるでしょう。一般的には問診・身体診察・採血・尿検査・腹部超音波(エコー)検査の順で進められていきます。

問診では、痛みの場所・性質・経過・随伴症状・既往歴・服薬状況を確認していくため、症状の経過をメモしておくと診察がスムーズに進むでしょう。腹部の触診では、お腹を押したときの圧痛や反跳痛(押した手を離したときの痛み)の有無を確認していきます。必要に応じて胃カメラ・腹部CT・MRIなどの精密検査へ進む流れも考えられるでしょう。

大宮エヴァグリーンクリニックでは、採血・尿検査・腹部超音波検査・胃カメラ・レントゲン検査までを院内で実施しています。院内で対応できない精密検査(腹部CT・MRIなど)が必要と判断された際には、系列院(池袋院・新橋院)への迅速な紹介はもちろん、自治医科大学附属さいたま医療センター・さいたま赤十字病院など提携医療機関への紹介もスムーズに進めていけます。

 

 

大宮で腹痛のご相談はこちらから

ここまで腹痛で病院に行くときの何科選びを見てきましたが、「結局自分の症状ではどこにかかればよいか分からない」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

大宮エヴァグリーンクリニックは消化器内科・泌尿器科・内科・外科・肛門科を併設しており、お腹の症状の幅広い相談に1つの窓口で対応できる体制を整えています。消化器内視鏡専門医・泌尿器科専門医・肛門科対応医が在籍するため、消化器疾患か泌尿器疾患か、あるいは肛門疾患かを切り分けやすい点が大きな強みでしょう。院内では採血・尿検査・腹部超音波検査・胃カメラ・レントゲン検査などの一次検査に対応し、必要時には提携医療機関への紹介もスムーズに進められます。

大宮駅から徒歩5分、土曜・日曜の午前診療にも対応しているため、平日仕事が忙しい方も受診計画を立てやすいでしょう。「お腹が痛むけれど、どこに相談すればよいか分からない」という方は、まず当院での一次診察をご検討ください。

 

 

漫画でわかる大腸カメラ検査
大腸内視鏡検査(池袋)

 

まとめ

腹痛で病院に行くときは、消化器内科を第一選択にし、症状によって内科・婦人科・泌尿器科・救急科を使い分けていく形が基本となるでしょう。
痛む場所からはみぞおち(胃・十二指腸・膵臓)、右上腹部(肝臓・胆嚢)、下腹部(消化器・婦人科・泌尿器科)、側腹部(泌尿器)、おへそ周り(小腸・虫垂)と関連臓器のあたりがつけられます。
突然の激痛や血便・吐血・意識障害などの危険サインがあれば、ためらわずに救急対応を選ぶ判断も大切でしょう。

何科に行くか迷ったときは、複数の診療科を併設するクリニックを選ぶと、症状の切り分けから提携医療機関への紹介までスムーズに進められる場合が多いと言えそうです。
自己判断で長引かせず、気になる症状があれば早めに医師の評価を受けるところから始めてみてください。

 

この記事を執筆した人
伊勢呂哲也
伊勢呂哲也

日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医、消化器内視鏡学会所属
名古屋大学出身
年間30000人以上の外来診察を行なう。
YouTubeでわかりやすい病気の解説も行なっている。
Yahoo!ニュース エキスパートとして情報発信
再生医療のクリニックも運営

 

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