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新型コロナウイルスのワクチン開発について

[2020.05.27]

こんにちは。本日は2020年5月27日です。ようやく埼玉県では緊急事態宣言が解かれましたね。埼玉県の新規の新型コロナウイルスの感染者数は0人であり、着実に新型コロナウイルスの除去に向かっていると思われます。新型コロナウイルスは高温多湿の環境が苦手ということもあり、暖かくなってきたことと外出自粛による効果が感染者が減った要因と思われます。第2波が起こるとも言われております。ウイルス撲滅に向けて感染予防を頑張っていきましょう。

さて、今回は気になる新型コロナウイルスのワクチンについてです。患者様の中にはワクチンと治療薬について詳しく理解していない方もおられました。

そもそもワクチンとは?ということからこの4月5月に出された海外の論文を中心に新型コロナウイルスの現状についてわかりやすくまとめました。

皆様のワクチン理解の一助になれば幸いです。

当院で新型コロナウイルス抗体検査を行っています→詳しくはこちら

◆目次◆

1 ワクチンについて
 1.1 そもそもワクチンとは
 1.2 ワクチンの種類
  1.2-1 生ワクチン
  1.2-2 不活化ワクチン
  1.2-3 トキソイドワクチン
 2 新型コロナウイルスのワクチン
 2.1 ワクチン開発の経緯
 2.2 どのようなワクチンが研究されているのか
 2.3 実用化が最も近い新型コロナウイルスのワクチン
 2.4 いつワクチンが出来上がるのか
 2.5 現在使われているワクチンも有用と言われている

ワクチンについて

そもそもワクチンとは

そもそもワクチンとはなんなのでしょうか。

人がウイルスや細菌の感染を受けると、身体を守るためにそれらの病原体(抗原)を攻撃しようとして抗体が生まれます。抗体は抗原を攻撃して無力化し体内から除去するものです抗体が作られるまでに数日かかりその間は発熱や咳や発疹などの症状が出ます。その感染は体内で作られた抗体や抗生剤などにより抑えられるわけです。感染が治っても体内に抗体は残ります。そして再度同じ病原体からの感染が起きた時に、抗体を持っていれば病原体を攻撃して身体へのダメージを最小限に抑えてくれるのです。抗体が出来ることは免疫が獲得されたことと同じ意味です。

その病原体(抗原)を攻撃してくれる物質=抗体を作るために身体に注入するものをワクチンと呼ぶのです。ワクチンを打つことで身体に重篤な感染はおきないとされてます(稀に副反応で発熱などが起きてしまう場合もあります)。つまり新型コロナウイルスのワクチンが出来れば、そのワクチンを打つことで身体に抗体が作られ新型コロナウイルスが実際に体内に入ってきても感染し増殖することなくウイルスを除去くれることになるのです。

ワクチンの種類

生ワクチン

生ワクチンとは、もともとの病原体の毒性を弱めた状態で体内に注入し、その毒性のない病原体に対して抗体を体内に作ります。そうすることで実際に体外から本物の病原体(ウイルスや細菌)が入ってきた場合に抗体がやっつけてくれるのです。

毒性がないワクチンを打つことで、実際に毒性のある病原体から身を守ることが出来るなら素晴らしいことですよね。

ですが新型コロナウイルスで生ワクチンというのは危険性が高くとても人に実用化すること出来ないと言われています。何故なら弱毒化してたとしても必ず感染し重症化しないと言い切れないためです。危険性が高いため新型コロナウイルスで生ワクチンが試されることはないでしょう。

現在実施されている生ワクチンには、BCG(結核菌)、風疹ワクチン、麻疹ワクチン、水痘ワクチンなどが挙げられます。

不活化ワクチン

不活化ワクチンとは、実際にウイルスや細菌などの病原体を体内に入れる生ワクチンと違い、病原体の特徴的な一部(毒性はありません)を体内に入れるのです。その一部(わかりやすいようにAとします)を注入することで病原体のAに対しての抗体が作られます。その抗体が後に本物の病原体が入ってきた時にその病原体にあるAの部分を抗体が攻撃し、病原体自体をやっつけて除去してしまうのです。

この方法で新型コロナウイルスはワクチン研究がすすんでいます。新型コロナウイルスのように感染した場合リスクが非常に高い病原体に対しては不活化ワクチンが向いていますよね。

ただ不活化ワクチンは免疫の獲得が一定の期間しか持たないと言われているので、複数回接種する必要があります。

不活化ワクチンの例としては、インフルエンザ、日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎、肺炎球菌、不活化ポリオ、などが挙げられます。

トキソイドワクチン

トキソイドとは細菌が出す毒素を無毒化し、その無毒化した毒素を入れることで毒素に対する抗体を作る方法です。後に細菌が入ってきて毒素を体内にばらまいた時に、その毒素に対して抗体があるため速やかに毒素を無毒化し体内から除去します。そうすることで毒素により身体に起こる悪い反応を起こらないようにしてくれるのです。

新型コロナウイルスは毒素を出すという報告はなく、この方法は恐らく使われないでしょう。

トキソイドの例としては、破傷風やジフテリアです。

新型コロナウイルスのワクチン

ワクチン開発の経緯

2019年末に中国武漢で新型コロナウイルスが発生してから世界中にすごいスピードで感染が拡散し重症化する方・死亡する方が日々増加しております。5月26日現在は死亡している方は世界中で32万人を超えてます。

死亡する方・重症化する方が多いこの現状では、ワクチンを開発し抗体を作ることで重症化を防ぐことが必要不可欠です。

世界各国でワクチン開発の研究がすすめられております。5月4日に権威ある英国医学雑誌BMJ(British  Medical Journal)に掲載された論文では、現在有効であると認められている研究は80個以上ありその中の6つは人に対する臨床研究治験に入っているとのことです。

どのようなワクチンが研究されているのか

先述の通り、生ワクチンは難しいとのことで不活化ワクチンの研究がすすんでいます。

ワクチンの開発の仕方も以前とはずいぶん進化しているようです。中でも多くみられる研究が新型コロナウイルスの周りにギザギザと飛び出ている突起の部分(スパイクタンパク質と呼びます。上の図の赤い丸の部分です)  に対して抗体を作る研究です。このスパイクタンパク質を様々な方法で体内に注入しスパイクタンパク質に対しての抗体を作ることで、もし新型コロナウイルスが入ってきたとしてもウイルスのスパイクタンパク質を攻撃し除去することができるのです。このスパイクタンパク質に対して抗体を作る研究が最前線で行われているようです。

実用化が最も近い新型コロナウイルスのワクチン

2020年5月19日にアメリカのモデルナ社が発表した研究では、開発したワクチンを18歳〜55歳の45人に注入し、その45人の全員の血液から抗体を確認出来たとのことです。モデルナ社のワクチンは、スパイクタンパク質のmRNA(遺伝子のことです)をワクチンとして使用しています。スパイクタンパク質の遺伝子を体内に注入し、その遺伝子に対して抗体が出来れば実際にウイルスが入ってきてもスパイクタンパク質を攻撃しウイルスを除去することが出来るということになります。現時点ではこの研究が公で発表されている研究で1番実用化に近いと言えるでしょう。

いつワクチンが出来上がるのか

本来であれば10年以上はかかると言われているワクチン開発ですが、世界のこの現状を前に悠長なことを言っていられないですよね。確実な情報ではありませんが、2021年の初頭には大規模生産されていくのではないかと言われています。とにかくワクチンが出来上がるのを非常に待ち遠しいですね。ワクチンが出来上がれば現在の自粛の必要性はなくなっていくかもしれません。

現在使われているワクチンも有用と言われている

現在日本で接種を義務付けられているワクチンも有用であるとされています。その中でもBCGワクチンは新型コロナウイルスに対して非常に有効なのではないかと言われています。

それは以前のコラムでも書きましたが、BCGワクチンの接種を義務付けている国と義務付けていない国とでは死亡率の差が明らかに違うからです。もし興味のある方はそちらのコラムもご覧下さい。

ただ、確実にBCGワクチンが有効というデータはありませんし、本来子供に打つワクチンを大人に対して打つことの有用性も確認出来ておりません。BCGワクチン接種は当院で行っておりませんのでご了承下さい。

5月19日にアメリカのモデルナ社から開発したワクチンで人に対して有用性があったとの発表があり、これはかなり明るいニュースになったのではないかと思われます。

この調子で開発が進み一刻も早く我々の手元に届いて欲しいものですね。


今後もポジティブな話題をみつけてこの場で提供していこうと思います。

現在当院では徹底した新型コロナウイルス感染対策をしながら診療を継続しております。

またオンライン診療も行っております。

全国どこからでもオンライン診療は可能です。泌尿器科、消化器科、内科でお悩みの方は是非上記のリンクか下部のバナーよりご相談下さい。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

消化器科(胃カメラ)・泌尿器科・内科・人間ドック
大宮エヴァグリーンクリニック 院長 伊勢呂哲也

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