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夜間頻尿
(寝ている間トイレに何回も起きる)

夜間頻尿とは

   夜何回もトイレに起きて寝不足になる、1時間に1回はトイレに起きてしまう、こんな悩みをお持ちの方は非常に多いのではないでしょうか。

夜間頻尿とは、夜寝ている間に1回以上トイレに起きることが定義とされていますが、実際の診療では夜間に2回以上トイレに行く夜間頻尿を病的であると捉えています。夜トイレに2回以上起きると寝不足に繋がり転倒などのリスクも増加します。夜間頻尿を年齢のせいだと諦めている方も多く、そんな方々に読んで頂けたらと思いこのページを作りました。参考になれば幸いです。

夜間頻尿のリスク

日本には夜間頻尿の悩みを抱えた患者様が50歳以上の2人に1人はいると言われております。

先述の通り、夜間頻尿から睡眠不足になる方も多く、QOL(生活の質)が低下します。また寝ぼけてトイレに行くことで高齢者の転倒につながるケースもあります。

また、深い睡眠を取れないことで成長ホルモンが分泌せず骨や筋肉の健康を損ないます。交感神経が優位になることで高血圧や糖尿病となる傾向にあります。
夜間頻尿は様々なリスクを抱えていることになるのです。

しかしトイレの悩みを人に打ち明けることには抵抗がある方も多く、泌尿器科を受診しない方がほとんどです。

夜間頻尿は解決出来る

夜間頻尿は解決出来る悩みです。当院に受診している患者様の中には、夜間8回トイレに行っていた方が治療により0回になったという方もいらっしゃいますその方の夜間頻尿の原因を適切に把握した上で生活指導、治療を行えば必ず改善します。夜間頻尿でお困りの方は泌尿器科専門医に相談することをお勧めします。適切な検査・治療で夜間頻尿を治しましょう。

夜間頻尿の原因

 夜間頻尿には、膀胱が尿を溜められるのにもかかわらず夜間に腎臓から生成される尿量が多いために何回もトイレに行く夜間多尿による夜間頻尿と、尿が作られるのは少ないのに膀胱に尿が溜められないためにトイレに起きてしまう蓄尿障害による夜間頻尿あります。

夜間多尿

夜間多尿の原因には、高血圧、糖尿病、腎障害、心不全、加齢、塩分摂取など多岐に渡ります。もともと40歳以前の若い時には夜間尿量は非常に少なく朝に起きたら夜間膀胱に溜まった尿を排出するということで十分に間に合ってました。ですが上記のような生活習慣病や心臓病、腎臓病、加齢などにより徐々に1日の尿量のバランスが夜間多尿型にシフトしていくのです。それがある一定の割合を超えると夜間多尿と呼ばれます。夜間尿量が1日の総尿量の30%以上である場合、夜間多尿と診断されます。この夜間多尿のタイプが夜間頻尿の中では約8割以上を占めてます。

蓄尿障害

蓄尿障害とは膀胱が尿を溜められないという状態です。夜間に作られる尿量に比して膀胱が溜められる機能が追いつかないためにトイレに行かざるを得ません。蓄尿障害の原因には男性では前立腺肥大が最も多く、まれに前立腺がんによることもあります。女性の蓄尿障害の原因には神経因性膀胱、過活動膀胱、加齢などが挙げられます。

また、睡眠障害があることで起きてしまい、そのついでにトイレに行くという、本質的でない夜間頻尿もあります。

夜間頻尿の検査

夜間頻尿を鑑別する検査として、排尿日誌、腹部超音波検査が有用です。

排尿日誌

排尿日誌は夜間頻尿の鑑別に欠かせない検査となっております。排尿日誌とは24時間患者様に自分の尿量をチェックしていただきます。自分が1回にどれくらいの量をしているのか、それを紙に書いて時間と共に記録していただきます。当院では専用の紙とカップを渡して指導させて頂いております。

排尿日誌によって、その方の夜間頻尿が夜間多尿によるものか、膀胱が溜められないために夜間頻尿になっているのかがわかります。

この排尿日誌という検査は夜間頻尿の鑑別には非常に重要な検査なのですが、日本泌尿器科学会の泌尿器科専門医にアンケートを取ったところ、36%の医師が排尿日誌を検査として行なっているということでした。患者様にもご協力を頂き是非この検査は行って頂きたいと思います。

腹部超音波検査

腹部超音波検査は、膀胱内に結石や腫瘍がないか、前立腺の肥大や癌は疑わしくないか、などを調べます。結石や腫瘍があるだけで膀胱刺激となり蓄尿障害の原因になります。また尿路感染も膀胱刺激となり蓄尿障害の原因になるため、尿検査も非常に大切な検査となります。

当院では生活習慣病や前立腺がんの有無の確認のめ採血検査も行なっております。

夜間頻尿の治療

夜間多尿の治療

夜間多尿の方には塩分摂取制限や夜間帯の水分を控えて頂くなどの生活指導を行います。それでも改善難しい方には朝の利尿剤投与や抗利尿ホルモン剤等の投薬治療を行います。現在は抗利尿ホルモン剤の投与が一般的に広く使われてます。抗利尿ホルモン剤の中で2019年に副作用の少ない薬・ミニリンメルト50μgが登場しました。このお薬のおかげで高齢者の方でも比較的安全に抗利尿ホルモン剤を使用することが可能となっております。

蓄尿障害の治療

膀胱に尿が溜められない蓄尿障害の方には、膀胱訓練をはじめとした生活指導と薬物療法を行います。50歳以上の男性では第一選択薬はα1ブロッカー(ハルナール、ユリーフ、フリバスなど)となっており、それに抗コリン剤(ベジケア、トビエース、ウリトスなど)やβ3作動薬(ベオーバ、ベタニス)を追加するのが一般的です。
50歳以前の男性や女性の場合はα1ブロッカーを使わずに抗コリン剤やβ3作動薬を使います。

睡眠障害からくる夜間頻尿のタイプの方には、日中の生活指導と睡眠薬の投与などを行います。

夜間頻尿が治ると生活の質が変わる

泌尿器科専門医の検査、問診、治療によって、夜に5.6回トイレに起きていた方が夜間起きなくなることも多々あります。生活指導を受け、適切な薬剤を内服することで、夜間頻尿が改善し患者様のQOL(生活の質)は確実に上がります

夜間頻尿でお困りの患者様は日本の50歳以上で2人に1人ですが、どうせ病院に行っても改善しないと諦めている方は非常に多いと感じております。
大宮エヴァグリーンクリニックでは、夜間頻尿を抱える多くの患者様の治療を行なっております。夜間頻尿でお困りの方は是非一度当院泌尿器科までご相談ください。当院は泌尿器科と消化器科と健診がメインのクリニックですので、泌尿器科受診に抵抗がある方も気兼ねなく受診できる環境です。

また、当院でオンライン診療を2020年4月17日より開始しました。初診再診ともに保険診療で認められております。お気軽にご相談下さい。

この記事を執筆した人
伊勢呂哲也
伊勢呂哲也

日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
名古屋大学出身
年間30000人以上の泌尿器科と消化器科の外来診察を行う
YouTubeでわかりやすい病気の解説も行なっている。

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