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ED (勃起不全)の原因・治療について

ED(勃起不全)に悩んでいる方はとても多く、日本人男性の4人に1人とも言われています。この問題は男性にとっては重要な問題であるにも関わらず、なかなか人に相談することもできず、1人で悩んでいる方が非常に多いのが現状です。

今回はEDの原因や治療について、泌尿器科専門医の立場から皆様に分かりやすくお伝えしていこうと思います。従来のED治療にはなかった、根本からのED治療についても紹介させていただいております。EDに悩む方々がこの記事をご覧になって少しでも安心し、医療機関を受診しようと思うきっかけになると幸いです。

1 そもそもEDとは

ED(勃起不全)とは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」とされています。つまり、勃起しないだけではなく、満足な勃起が起こらない場合でもEDであるとされています。

2 勃起のしくみ

性的な刺激が脳に伝わると、陰茎海綿体に神経刺激が伝わって動脈血が多く流れ込むことで勃起が起こります。

3 EDの原因

EDの原因は多岐に渡ります。身体的な原因や、心理的な原因、また原因がはっきり分からない場合もあります。

3-1身体的原因

身体的原因として、高血圧や心臓病、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病が挙げられます。生活習慣病によって動脈使化が進み、血管がダメージを受けることで、十分な血流が陰茎海綿体に行き届かないために勃起不全(ED)が起こります。

また、パーキンソン病や脊髄損傷、脳卒中などの神経障書の病気がある方もEDになる可能性があります。性的刺激が起こると、脳からの指令が神経を伝達して勃起が起こるという仕組みにおいて、指令が起こらない、または伝達がうまくいかないことが原因と考えられます。

また、前立腺がんや直腸がんの手術後は勃起神経の損傷が起こりやすく、EDになる可能性が高くなります。

3-2心理的原因

心理的な原因にはストレスやうつ病、不安、睡眠障害などの多岐にわたる原因が考えられます。また、過去の性行為での失敗経験がトラウマになったりする事も大きな原因となります。

3-3生活習慣

その他の原因として、生活習慣があげられます。運動不足や不規則な食生活、肥満は生活習慣病を引き起こし、血管にダメージを与え、動脈便化に繋がってEDの一因となります。また、喫煙者は非喫煙者に比べて1.5倍から2倍もEDになりやすいと言われています。

生活習慣を改善することは様々な疾患の予防に繋がり、ひいてはEDの改善にも繋がります。

3-4薬剤性

治療のために普段服用している薬の種類によってはEDの原因となることがあります。
これにはAGA薬、抗うつ薬、一部の降圧剤などが挙げられます。当院の院長の伊勢呂がFLASHでEDについての解説で特集して頂きました。

4 EDの治療

4-1内服薬

EDの治療は根本的な身体的原因がある場合、その疾患を治療することが第一ですが、それと同時に薬による治療を開始する方が非常に多いです。

現在、日本で厚生労働省に承認されているEDの内服薬は「バイアグラ」「シアリス」「レビトラ」の3種類になり、それぞれの薬で効果発現時間と効果持続時間が異なります。

商品名(ジェネリック) 効果発現時間 効果持続時間
バイアグラ(シルデナフィル) 30分~1時間 3~5時間
シアリス(タダラフィル) 1時間 30~36時間
レビトラ(バルデナフィル) 15~30分 5~10時間

また、これらの薬は腸から吸収されるため、食事による影響を受けやすく、空腹時に服用する必要があります。

4-2幹細胞培養上清液(エクソソーム)を用いたED治療

個人差はありますが、内服薬によるED治療には高い効果が認められています。しかし、その効果は一時的で性行為の度に効果時間を逆算し、服用しなければならないという欠点もあります。

そこで、最近非常に話題になっている治療法があります。それは幹細胞培養上清液(エクソソーム)を使用した陰茎海綿体への注人によるED治療です。

幹細胞培養上清液(エクソソーム)とは幹細胞を培養した際の上澄液(うわずみ液)のことを言います。幹細胞とはすべての細胞の大元(おおもと)となる細胞の事で、すべての種類のどんな細胞にもなれるという能力を持っています。

これを培養した際に出る幹細胞以外の上澄液(幹細胞培養上清液)にも幹細胞と同じくらいの能力があると分かっています。

損傷した組織や細胞を再生させ、機能を蘇らせるという働きがありますので、これを陰茎海綿体に直拶注入することで、傷ついた血管を修復させ、陰茎海綿体への血流を取り戻し、EDを根本から治療することにつながるため、今非常に注目されています。

当院でも幹細胞培養上清液を使ったED治療を行っており、多くの方が機能を取り戻し、嬉しい効果の報告をしてくださいます。

5 まとめ

EDについては非常にデリケートな問題の為、なかなか人には相談できず、1人で悩んでいらっしゃる方が非常に多いです。

悩むことでストレスになり、さらに症状が悪化するという悪循環に繋がってしまいます。

そのため、まずは泌尿科を受診し、医師の診察を受けることが大切です。相談することで気持ちが楽になり、自然と症状が改善されることもあります。どんなことでも当院医師、スタッフにお尋ねください。

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