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逆流性食道炎(胸焼け、ゲップ、胃もたれ、胃痛、吐き気)について

[2020.05.05]

こんにちは。最近新型コロナウイルスで自粛や感染予防でお疲れだとは思います。外来をやっていても胃腸症状に悩む方が多い気がします。以前コラムでも書いておりますが、ストレスと胃腸症状とは密接に関係があります。そしてストレスが胃腸に現れる方もいれば、頭痛や頻尿などで現れる方もいて、ストレスの身体化は様々です。
さて、今回は以前も書いた逆流性食道炎について、最新のガイドラインと日本の文献を参考に新たに分かりやすく読みやすく書きました。
胸焼け、ゲップ、胃もたれなどで悩む方々の参考になれば幸いです。後述しますが、逆流性食道炎の診断には胃カメラ検査が非常に重要になります。当院では鼻からの胃カメラで麻酔を使用して苦しまない検査を心がけております。是非ご相談下さい。

◆目次◆

1 逆流性食道炎(胃食道逆流症)とは
 1.1 逆流性食道炎はどんな人がなるのか
 1.2 逆流性食道炎はなぜ増加しているのか
 1.3 逆流性食道炎の症状
2 逆流性食道炎の原因
 2.1 食道裂孔ヘルニア
 2.2 生活習慣
 2.3 肥満
 2.4 男性
3 逆流性食道炎の診断
 3.1 逆流性食道炎と決めつけてはいけない
 3.2 胃カメラ検査が大切
4. 逆流性食道炎の治療
 4.1 薬物療法
  4.1.1 胃酸を抑える薬(制酸剤)
  4.1.2 消化管運動機能改善剤
  4.1.3 その他の薬
 4.2 生活習慣の改善

逆流性食道炎(胃食道逆流症)とは

胸焼け、ゲップ、胃もたれの症状でお困りの方は近年増加していると言われております。それは逆流性食道炎の症状なのかもしれません。
逆流性食道炎(胃食道逆流症)とは胃酸が胃から食道にかけて逆流することによる症状の総称です。

逆流性食道炎はどんな人がなるのか

2000年代に入り逆流性食道炎の症状を持つ方の割合は増えており、現在は日本人の20%は逆流性食道炎の症状があると言われています。
2019年に消化器病学会誌からの報告によると、逆流性食道炎になりやすい方の特徴として、男性、肥満、食道裂孔ヘルニアのある方、LDL(悪玉コレステロール)高値、夜食習慣のある方、飲酒習慣のある方、が挙げられると言われてます。
こう見ると、一般的に健康と言われる生活の逆をすると逆流性食道炎になるのかなと思ってしまうと思います。それは正しく、生活習慣が乱れている方が逆流性食道炎になりやすいのです。

逆流性食道炎はなぜ増加しているのか

逆流性食道炎の症状(胸焼け、ゲップ、胃もたれ、胃痛、吐き気)を持つ患者様は増加していると言われております。
その要因として、ヘリコバクターピロリ菌感染の減少です。
近年、ヘリコバクターピロリ菌が胃癌の発生要因の大部分を占めていることが分かりました。なのでピロリ菌がいるとわかった場合はピロリ菌除菌をすることになります。それによって当然ピロリ菌除菌している方の割合が増え、ピロリ菌感染している方の割合が減りました。
ピロリ菌が感染していることで胃酸分泌が抑制されていたのが、除菌されたことで胃酸分泌能が戻り胃酸が逆流し逆流性食道炎となるのです
また、食の欧米化で生活習慣病、肥満になりやすくなっていることも逆流性食道炎が増えた原因と言われております。

逆流性食道炎の症状

逆流性食道炎の症状は様々です。
胃痛、胸焼け、ゲップ、胃もたれ、吐き気、喉の違和感、咳嗽などが挙げられます。
ゲップや胸焼けの症状だと胃や食道からくる症状だと想像できるのですが、咳嗽や喉の違和感から逆流性食道炎と患者様自身で判断するのは非常に難しいことです。長引く咳嗽や喉の違和感などの症状がある方は逆流性食道炎の可能性もあります。

逆流性食道炎の原因

逆流性食道炎を引き起こす主な要因をまとめました。

食道裂孔ヘルニア

胃と食道の接合部は横隔膜で覆われています。食道裂孔ヘルニアとは横隔膜の上に胃がボコッと上がってきてしまう状態です。横隔膜は筋肉で胃酸の逆流を抑えているのですが、胃が横隔膜より上にくることで横隔膜のストッパーが外れ胃酸が逆流しやすくなります。
食道裂孔ヘルニアがあると胃酸が逆流しやすくなり、その結果さらに食道縦走筋の収縮が起こり、食道裂孔ヘルニアが悪化します。つまり食道裂孔ヘルニア➡︎逆流性食道炎➡︎食道裂孔ヘルニアの悪化の負のスパイラルに入ります。なので早期の逆流性食道炎の治療が必要となります。食道裂孔ヘルニアは肥満や加齢が原因とされています。

生活習慣

逆流性食道炎を引き起こす生活習慣は、喫煙、暴飲暴食、寝る前の食事、食後に身体の右側を下にして寝る(胃の形からすると右側が下の方が良さそうな気がするのですが、右側を下にして寝るのは良くないとの結果が出ています)、刺激物(香辛料、炭酸飲料、アルコール、コーヒーなど)の摂取、高脂肪食が挙げられます。逆流性食道炎の薬を服用しても、生活習慣を改善しないと症状はなかなか良くならないことがあります。なので生活習慣の改善は極めて大切です。

肥満

食道裂孔ヘルニアの原因としても挙げれてますが、肥満により腹圧が上昇し胃酸が逆流することが言われております。

男性

2019年の消化器病学会で発表されていた内容です。男性のほうが逆流性食道炎になりやすいと言われております。それは男性ホルモンが胃酸分泌促進に働き、女性ホルモンが胃酸分泌抑制に働くからではないかと言われております。

逆流性食道炎の診断

逆流性食道炎と決めつけてはいけない

上記の通り、逆流性食道炎は症状で診断可能です。ですが、逆流性食道炎と同じような症状を出す病気で胃潰瘍や十二指腸潰瘍、悪性疾患だと胃癌や食道癌が挙げられます。また逆流性食道炎には合併症があります。主な合併症は出血、貧血、食道狭窄、食道癌です。
それらの病気を胃カメラで除外診断した上で逆流性食道炎と診断できるのです。

胃カメラ検査が大切

逆流性性食道炎の診断をするためには上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)が非常に重要となります。バリウムを使用して胃透視検査では胃の粘膜の表面が見えないため逆流性食道炎の診断はできません。当院では経口内視鏡(口からの胃カメラ)も経鼻内視鏡(鼻からの胃カメラ)も行っております。
鼻からの胃カメラは細い内視鏡を使用しているのと喉への負担が少なためかなり楽に検査を受けることができます。
また当院では胃カメラ検査時に麻酔の使用も患者様の希望に応じて行っております。麻酔を使うことでかなり楽に胃カメラ検査を行えます。眠ったままの検査も可能です。詳しくは当院スタッフまでお尋ねください。電話(048-647-3203)での胃カメラ検査の予約も可能です。

逆流性食道炎の治療

逆流性食道炎の治療は、薬物療法、生活指導が挙げられます。薬物療法のみで改善するわけではなく、必ず生活習慣の改善も行っていただいてます。

薬物療法

胃酸を抑える薬(制酸剤)

胃酸が逆流性食道炎の症状を引き起こしている元凶なので、まず胃酸を抑える薬を投与します。近年特に効果があると言われているのがタケキャブやネキシウムです。これらの制酸剤の単独投与で効果がない場合は次に挙げる薬を投与します。

消化管運動機能改善剤

上記に挙げた制酸剤に加えてガスモチン(モサプリドクエン酸塩)や六君子湯などを服用します。それでも改善ない場合はアコファイドといって機能性ディスペプシアに適応のある薬剤を服用していただきます。

その他の薬

上記の薬で効かなかった場合は症状に応じて制吐剤や胃粘膜を保護する薬などをお勧めする場合もあります。また、次に述べる生活習慣の改善も行いながら投薬のコントロールを行います。

生活習慣の改善

生活習慣の改善も非常に大切です。
薬を飲んでいるからといって何をしても良いわけではありません。
生活指導の内容としては、

  • 禁煙
  • 寝る前に食事を取らない
  • 刺激物を取らない
  • 左側を下にして寝る
  • アルコールを控える
  • 暴飲暴食しない
  • 腹部を圧迫しない(ベルトなどで)
  • 脂肪を含む食事を控える

が、挙げられます。

逆流性食道炎について解説させていただきました。胸焼け、ゲップから咳、喉の違和感まで症状は多岐に渡ります。
もしそのような症状をお持ちの方は一度当院医師までお尋ねください。当院では鼻からの痛くない胃カメラを行っており身体に負担が少ないように麻酔も使用しております。また、胃カメラは原則消化器科専門医が行っており安心して検査を受けられます。

またオンライン診療も行っております。
全国どこからでもオンライン診療は可能です。消化器科、泌尿器科、内科でお悩みの方は是非上記のリンクか下部のバナーよりご相談下さい。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

消化器科(胃カメラ)・泌尿器科・内科・人間ドック
大宮エヴァグリーンクリニック 院長 伊勢呂哲也

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