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新型コロナウイルス感染の重症化と血栓症について

[2020.04.25]

当院でPCR検査を行っております
基本的に無症状の方が対象です
自費診療になります→詳しくはこちら

こんにちは。緊急事態宣言が出されてから7週間が経ちました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は緊急事態宣言が出されて以降は大宮の家とクリニックの徒歩
1分を行き来するだけで、あとは家に引き籠る生活をしております。
大好きなランニングなどの運動が出来ないのでなかなかストレス溜まりますね。
しかし、新型コロナウイルスを抑え込むためには11人が自粛を心がけることが非常に大切です。引き続き各々の自粛生活取り組みましょう。正式な発表はありませんがもう一息で緊急事態宣言も解除されそうです。

さて、前回は新型コロナウイルスとBCGワクチンについて書きました。泌尿器科専門医からの立場で書かせて頂きましたが、非常に反響がありました。日本人はBCGワクチンを打っているから死亡率が低いのではないかという仮説です。明るい情報になればと思い書かせていただきました。もし良ければそちらのページもご覧頂けたらと思います。

今回は新型コロナウイルスと血栓症について書きます。何故最近になって新型コロナウイルスと血栓症の関係が話題になっているのか、そして今後のコロナに対する治療がどう変わるのか、下記にまとめました。私見も含みますがご一読して頂けたら幸いです。

1.新型コロナウイルス感染と心臓疾患の関係が示されている。

超有名医学雑誌のLancetに武漢の新型コロナウイルス入院患者の10%に心筋障害がみられたと発表されました。心筋障害は心筋梗塞で起きるのが有名です。心筋梗塞は心臓の冠動脈と呼ばれる血管が血栓で詰まり十分に血流が心臓に行き渡らないために起こる病気です。何故新型コロナウイルスで血栓が発生するのでしょうか。

2.新型コロナウイルスが血管を攻撃し、小さな血栓を作ることが明らかになった

これもLancetで今週発表された内容です。新型コロナウイルスが血管にあるACE2受容体を攻撃し、血管を傷付けるということが明らかになりました。血管が傷付けられるとそこを修復しようとして小さな血栓(血液の塊り)が生まれます。

3.新型コロナウイルスによって生まれた血栓(血液の塊り)が重症化や様々な症状の原因になるのではないか。

血栓が心臓や肺の血管に詰まると心筋梗塞や肺梗塞になり、それにより死亡してしまうことも多々あります。肺炎がある状態だとさらに死亡率が高くなります。我々医師の中では、ウイルス性の肺炎だけで若い人が亡くなったり、アメリカやイタリアなどであれ程の人数が亡くなってしまうのは正直解せないことではありました。しかし、心筋梗塞や肺梗塞などが合併しているとなれば納得はいきます。

またコロナでみられる息苦しさは肺の血管が血栓で詰まることで起こりますし、味覚障害や嗅覚障害も味覚・嗅覚を司る神経の血管が詰まることで起こり得ます。

4.新型コロナウィルスで重症化する人とそうでない人の2極化している

重症化する人の特徴は男性、喫煙している、高血圧や糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病を患っている、肥満、悪性腫瘍患者様、などが挙げられます。喫煙や肥満や生活習慣病は血管の機能を落とすと言われております。また男性は女性より一般的に血管の機能が低下している、血管が傷ついていると言われております。つまり重症化のリスクは血管が傷つきやすい方の特徴なのです。

一度新型コロナウィルスが血管を攻撃したら、その炎症が次の攻撃産み連鎖で反応が生じあっという間に大量の血栓が生じ重症化するのだと思います。だから無症状やごく軽症の人と重症化する人の2極化するのでしょう。血管年齢を若く保つことが重要ですね。

5.血栓を作らせないような抗血栓薬が有効なのではないか。

これが最近の新型コロナウイルス感染対策の最前線でされている研究です。血栓さえ溶かしてしまえば心筋梗塞や肺梗塞などの重症な状態に陥らないようにできるからです。これが証明出来れば非常に明るいニュースになることは間違いないでしょう。

6.新型コロナウイルスの感染者は発表されている10100倍以上はいる

ニューヨークでは無作為に測った15%の方が抗体が陽性となったと言われております。つまり、15%の方が新型コロナウイルスにかかったことがあるということです。これは報告されている10倍に当たります。つまり新型コロナウイルスの致死率はアメリカでも見せかけの6%ではなくその10分の10.6%となります。また日本では自粛の程度が、アメリカよりも遥かに甘く、感染者は非常に多いことが予想されます。日本人が重症化することが少ないこと、自粛が甘いこと、そして検査が十分にされてないことがその理由です。事実、クリニック関係者に聞いても、症状があり新型コロナウイルス感染が疑われても検査に行き着くことはほとんどいないとのことでした。あくまで個人的な意見ですが、現在埼玉は500人弱の感染者がいるとされていますが、その100倍以上はいるのではないでしょうか。

7. 日本は重症化している割合は非常に少ない。焦らず健康的に自粛して過ごすのが大事。

日本人の方でお亡くなりになっている方が200人超いるのは事実です。恐らく先述の血栓が出来やすい重症化のリスクに該当するのではないでしょうか。

そしてこれも私見ですが、日本人の重症化率が低い理由は、①健康に過ごしているが故に血管が綺麗な方の割合が多いこと、②BCG接種している

にまとめられるのではないかと考えます。

これからもポジティブな話題を提供し続けます

今後もこのマイナスに考えがちな世の中で少しでもポジティブに考えられる話題を提供していきたいと思います。

当院は泌尿器科、消化器科、人間ドックの専門医がいるクリニックです。
新型コロナウイルス感染を疑われる方のPCR検査や抗血栓薬の投薬は行っておりません。

現在当院では徹底した新型コロナウイルス感染対策をしながら診療を継続しております。

またオンライン診療も行っております。
全国どこからでもオンライン診療は可能です。泌尿器科、消化器科、内科でお悩みの方は是非上記のリンクか下部のバナーよりご相談下さい。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

消化器科(胃カメラ)・泌尿器科・内科・人間ドック
大宮エヴァグリーンクリニック 院長 伊勢呂哲也

当院で新型コロナウイルス抗体検査を行っています→詳しくはこちら

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