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院長column

新型コロナウイルス感染と漢方薬について(補中益気湯の有効性)(2020.08.07更新)

こんにちは。
最近連日新型コロナウイルスの感染者数が最高記録を更新しているとの報道がされてます。
東京では1日の新規感染者数が400人超える日もあります。
大宮も東京との往来が多く大宮に住む方々も非常に不安になっていることでしょう。
夏が終わり秋になり、より一層の感染予防対策が必要となります。目先の感染者数だけではなく、重症化数、人工呼吸器の使用数、死亡者数などに着目しながら新型コロナウィルスに対して今できる感染予防対策をしていきましょう

さて今回は新型コロナウィルス感染と漢方薬についてです。最近新型コロナウィルスと漢方薬についてのことを患者様から質問されることが多くなりました。
私は泌尿器科・消化器科を専門で治療しております。漢方薬の専門医ではありませんが日常診療の中で漢方薬を処方する事は非常に多くあります。
西洋医学の治療・投薬で治らないような疾患・症状に漢方薬は著効することが多いのです。
ちなみに、日本に漢方薬の専門医は2000人しかいないようです。
私は漢方薬について専門家ではありませんが、漢方薬のことを非常に信頼しております。
私なりに新型コロナウイルスと漢方薬についての文献を調べてみました。
クリニックで日常臨床に携わる開業医としての意見を書きました。皆様の参考までにご一読頂けると幸いです。
当院で新型コロナウイルスの専門的な治療、漢方薬処方を行なっているということではございませんので、何卒よろしくお願い申し上げます。
また、電話にてこのコラムについての問い合わせもご遠慮下さい。当院スタッフで漢方薬について精通しているものはおりません。

当院で唾液によるPCR検査を行っております
基本的に無症状の方が対象です
自費診療になります→詳しくはこちら

◆目次◆

1 漢方薬について
 1.1 漢方とは
 1.2 漢方薬とは
 1.3 西洋医学の治療と東洋医学(漢方)の違い
2 当院での漢方薬の処方例
 2.1 再発性膀胱炎に対しての猪苓湯合四物湯(チョレイトウゴウシモツトウ)
 2.2 慢性前立腺炎に対しての八味地黄丸(ハチミジオウガン)
 2.3 男性更年期障害に対しての八味地黄丸(ハチミジオウガン)
 2.4 逆流性食道炎に対しての六君子湯(リックンシトウ)
 2.5 便秘に対しての大建中湯(ダイケンチュウトウ)
3 新型コロナウイルス感染に対しての漢方薬の使い方
 3.1 新型コロナウイルス感染後に使う
 3.2 新型コロナ感染予防のための漢方〜重症化しないために〜

漢方薬について

漢方とは

漢方とは東洋医学のことであり、鍼灸や漢方薬も含めた医学のことです。
もともとは中国から伝来した医学ですが、日本独自の医学として発展しました。

漢方薬とは

漢方薬とは、漢方の医学に基づいて作られ、調剤されたお薬のことです。
漢方薬にはしっかりと確立した理論がありませんが"効くから使う"という形で発展したのが日本の漢方です。
なので、理屈で薬を選ぶというより症状に応じて、この症状にはこの漢方、というような形で薬を選んで使ってます。

西洋医学の治療と東洋医学(漢方)の違い

西洋医学は具合の悪い方に対してその方の病気を経過や検査から診断し、その病気に対して治療をする、というものです。
例えば、血尿を自覚した患者様が受診した場合に膀胱鏡を行って膀胱癌をみつけ、膀胱癌に対して内視鏡的切除手術を行います。

また、胸焼けやゲップ、胃もたれがある患者様に胃カメラを行い逆流性食道炎と診断します。そして胃酸を抑える薬を処方することで症状を改善します。
それに対して東洋医学は病気だけを診るのではなく、病人の身体全体を総合的に診て治していく、という医学です。なので漢方は西洋医学の病名がついていない病態・症状に対してもアプローチすることが可能です。

当院での漢方薬の処方例

当院は泌尿器科、消化器科を専門とするクリニックなので、泌尿器科と消化器科の領域内での使用例を挙げてみようと思います。

再発性膀胱炎に対しての猪苓湯合四物湯(チョレイトウゴウシモツトウ)

膀胱炎は女性に特徴的な疾患です。

膀胱炎とは無菌の膀胱内に菌が尿道から侵入し繁殖することで起こります。
基本的には抗生剤を投与しますが、一旦抗生剤で治癒してもまた繰り返してしまう患者様がいらっしゃいます。
体力が落ちた時や疲れた時などに特に再発してしまいます。
再発する膀胱炎に対しては、再発予防のために猪苓湯合四物湯(チョレイトウゴウシモツトウ)を用います。体力を回復させつつ、膀胱炎になりにくい身体を作ります。

慢性前立腺炎に対しての八味地黄丸(ハチミジオウガン)

慢性前立腺炎は、前立腺に慢性的な炎症がありそれにより陰茎や陰嚢、下腹部、下半身に痛みや違和感がでます。

日々のストレスや、座りっぱなしでいることが原因になることもあり、新型コロナウイルス対策の自粛により慢性前立腺の患者様が、増えたと思われます。

検査で特に所見は見当たらず、細菌感染があるわけではないので西洋医学はなかなか著効しません。八味地黄丸(ハチミジオウガン)の投与で改善することが多いです。弱った泌尿生殖器に働きかけるのです。

男性更年期障害に対しての八味地黄丸(ハチミジオウガン)

男性更年期障害とは、40代〜50代の男性で男性ホルモンが低下することで起きる一連の症状です。やる気の低下、倦怠感、イラつき、性欲の低下などの症状が出ます。男性ホルモンの補充でも改善しますが、弱った泌尿器生殖器に働きかける八味地黄丸(ハチミジオウガン)も効果があります。

逆流性食道炎に対しての六君子湯(リックンシトウ)

逆流性食道炎は胃酸が胃から食道に逆流することでゲップや胸焼けなどの症状が起き

ます。

基本的には胃酸の産生を抑える薬を投与することで症状を抑えます。ですがそれで不十分なときは六君子湯(リックンシトウ)を投与し胃腸の動きを改善させることで胃酸の排泄を促し症状を改善させます。

逆流性食道炎も新型コロナウイルス感染対策の自粛から増えた疾患の1つです。

自宅にいることでの運動不足や暴飲暴食での体重増加が理由として挙げられます。

便秘に対しての大建中湯(ダイケンチュウトウ)

便秘に対しては大腸に水分を誘導したり大腸の蠕動運動を促して改善させる西洋医学の薬が使われるのが一般的です。患者様によっては投薬によって腹痛や下痢になることもあります。そのような患者様には大建中湯(ダイケンチュウトウ)を用いることで自然な形で便秘を改善します。

新型コロナウイルス感染対策の自粛から運動不足となり便秘症の患者様も増えてます。

新型コロナウイルス感染に対しての漢方薬の使い方

新型コロナウイルス感染後に使う

中国から出たガイドラインでは新型コロナウイルス感染後に清肺排毒湯(セイハイハイドクトウ)を使用することが推奨されてます

中国からの発表では701人の新型コロナウイルス感染の患者様に対して清肺排毒湯(セイハイハイドクトウ)を投与した結果、一定の効果があったとの結論が出たようです。投与した93%以上の方が悪化せずに治癒したとの結果でした。

ですが、清肺排毒湯(セイハイハイドクトウ)は日本で保険診療により処方することが出来ません。

漢方の専門家であれば近い成分の薬を調剤することはできるようです。

新型コロナ感染予防のための漢方〜重症化しないために〜

感染予防としてはっきりと確立された漢方薬はありません。今年の初めから流行り始めた新型コロナウイルスに対して、漢方薬を飲んでる群と漢方薬を飲んでない群での比較をした発表はありません。期間的にもそのような研究をするのは難しいと思われます。

なので、この漢方を飲めば医学的根拠から絶対に効く、重症化しないという漢方はありません。

ただ、漢方の専門家などの報告では、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)は重症化予防に効果があるのではないかと言われております

補中益気湯は病気に対する抵抗力を高める薬です。日常診療では倦怠感や慢性疲労など身体の様々な不調に対して使用します。

私の診療では、日々の倦怠感や疲労を訴える患者様に対してまず血液検査や画像検査を行います。それらの検査で異常がない場合、西洋医学的の薬は処方することが難しくなります。そのような場合でも倦怠感や疲労に対して補中益気湯(ホチュウエッキトウ)を処方することで改善することが多いです。

新型コロナウイルス感染は重症化の条件が、高血圧、糖尿病、高齢、心臓病、男性、肥満、喫煙などが挙げられます。日頃から規則正しい生活習慣や食生活をすることで重症化の基礎疾患などをもたないようにすることが大切です。補中益気湯(ホチュウエッキトウ)などの漢方を予防的に飲むことにより身体を元気に丈夫にさせることが、重症化を予防できる可能性は大いにあると思われます。これからも新型コロナウイルスと漢方薬の新しい研究発表に目を向けておきましょう。

現在当院では徹底した新型コロナウイルス感染対策をしながら診療を継続しております。

またオンライン診療も行っております。
全国どこからでもオンライン診療は可能です。泌尿器科、消化器科、内科でお悩みの方は是非上記のリンクか下部のバナーよりご相談下さい。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

消化器科(胃カメラ)・泌尿器科・内科・人間ドック
大宮エヴァグリーンクリニック 院長 伊勢呂哲也

当院で唾液によるPCR検査を行っております
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