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胃がんについて

[2023.01.13]

食の楽しみを守るためにも「胃がん」対策をしよう!
胃がんの症状は?防ぐ方法はあるの?気になる胃がんについて解説していきます。
今回の動画は全国の消化器内科、消化器外科のお医者さんたちが参考にしている「胃癌・治療ガイドライン」を参考にしています。

<目次>

1・胃の役割とは? 
2・胃がんの症状について 
3・胃がんの原因について 
4・胃がんの検査について 
5・胃がんの治療について 
まとめ 

1・胃の役割とは?

そもそも胃とはどんな役割をしているのでしょう?食べ物を消化したり吸収したりしているところと思っている人も多いと思います。
食べ物や飲み物を口から入れると食道を通って胃に落ちていきます。胃の中の胃酸によって食べ物に含まれている菌などを殺し、胃酸を含む分泌液によって消化されます。胃酸は塩酸よりも強い酸といわれていて細菌も生き残れないといわれています。
胃で消化された食べ物は蠕動運動によって柔らかいおかゆのような状態になって十二指腸へ運ばれて行きます。胃はこのように消化はするのですが、吸収をする働きは腸の役割になります。
胃は食べ物を消化して腸に運ぶための非常に大事な臓器なのです。

 

2・胃がんの症状について

毎回がんの動画でお話しをしているのですが、胃がんも他のがん同様に本当の初期の頃には症状がありません。がん細胞が次第に大きくなってきた時に様々な症状を引き起こします。
胃がんの症状として胃の不快感・上腹部痛・食べ物がつかえる・飲み込みづらさ・体重減少・黒色便についてお話ししていきます。
がんがある程度の量になってきた時にみぞおち周辺の上腹部に不快感や痛みが出ます。胃がんが食道に近い部位にできている場合は、食道からの出口を塞いでしまって食べ物が通りにくくなります。そのため食べた時に物がつっかかる感じや、飲み込みづらさを感じることもあります。
食べ物が食べ辛くなって食べる量自体が減ったことによる体重減少もあるのですが、がんは成長していく過程でどんどん栄養を取り込んでしまうために体重減少がおこります。体重減少はあらゆるがんの場合でも起こる症状です。ダイエットをしているわけではないのに2ヶ月で体重が5キロも減ったことをお医者さんに相談した時に「大丈夫」という先生はまずいないと思います。この場合はある程度検査をして何かしらの異常が起きていないかを確認しないといけません。
体の上の方から出血した時に出る黒い便、黒色便も症状の一つです。血液はしばらく時間が経つと黒くなるので胃から出た血液は十二指腸→小腸→大腸を通って出てくる時には黒くなっています。胃がんがあると増殖過程で血管新生(けっかんしんせい)が起きるので、脆い血管がどんどん増えて胃が収縮した時などに壊れて出血します。それが胃→十二指腸→小腸→大腸→黒色便とう形になって現れてくるのです。大腸がんから出血している時は赤い血便が出ます。新しい血は赤いし、古くなった血は黒いということです。このように胃からの出血が考えられる黒色便が出た場合は胃がんを疑います。

3・胃がんの原因について

胃がんになるといわれている原因やリスクの高まる行動について気になる人も多いと思います。胃がんになる主な原因として喫煙・塩分の取りすぎ・肥満・家族歴・アルコール・ピロリ菌について解説していきます。
どのがんでも共通していますが、喫煙は悪影響しかありません。タバコには発がん性物質が含まれていますので、細胞が正常に保たれなくなりがん化しやすくなります。喫煙は胃がん、前立腺がん、膀胱がんにおいても大きな原因の一つとなっています。
塩分の取りすぎ、アルコールの取りすぎ、肥満も原因とされていますが、喫煙と同様にこれらは生活習慣が大きく関わってきます。胃がん予防のためには生活習慣を見直すことも大切です。
遺伝的な要因としてご両親のどちらかが胃がんになっている、またなったことがある人も胃がんになりやすいとされています。
何よりも胃がんと大きく関わりのあるのは「ピロリ菌」です。ピロリ菌に関しては別の動画でも紹介していますのでそちらもご覧ください。
ピロリ菌を持っているかいないのかでは胃がんのリスクが全く変わってきます。胃がんになる方の99%もの方がピロリ菌の感染が原因となっています。逆にピロリ菌を持っていない方はほとんど胃がんにかからないともいわれています。一度ピロリ菌の検査をすることをおすすめします。

4・胃がんの検査について

胃がんの検査において一番大切な検査は内視鏡(胃カメラ)検査です。内視鏡は鼻か口から管を通して直接胃を見ます。これで胃がんがあるかないかは判明します。
でも内視鏡検査って辛いのでは?と想像している方も、すでに辛かったという記憶のある人も多いのではないでしょうか。最近では麻酔を使用して寝ている間に検査することができます。私のクリニックでも内視鏡検査は麻酔を使っています。定期的に検査してもらうためにも苦痛が少なく楽に検査できるクリニックを探すことが大切です。
内視鏡検査でもう一つ大事なことは、消化器内視鏡専門医に見てもらうことです。胃カメラを入れて出すだけなら誰でも簡単にできるのですが、肝心なことはがんを見つけられる目を持った確かな医師かどうかです。経験の浅い若いお医者さんよりはある程度ベテランの消化器内視鏡専門医に診てもらうことがいいと思います。

5・胃がんの治療について

早期の段階でがんが表面にしかない場合は胃カメラを入れて表層部のがんだけを切除して終わります。これはお腹を開けることがないので体への負担が少なく楽に終わります。楽な内視鏡的粘膜切除で終われるように定期的な胃カメラ検診が大事です。
早期のがんを数年放置しておくとより深くに浸透してしまっているので、腹腔鏡下手術となります。お腹に穴を開けて外から操作し胃の一部、もしくは全部を摘出します。現在ではロボット手術が出てきて楽にはなってきていますが、内視鏡的粘膜切除が一番負担が少ないです。
がんの進行が早く一年以内に進んでしまう場合もありますが、基本的には年に一度、内視鏡検査をしていれば早期の治療ですみます。

まとめ

生活習慣病は胃がんの発生リスクをあげる要因
胃がん罹患率の99%がピロリ菌に感染している
早期発見、早期治療のため定期的な胃カメラ検査を

 

 

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