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アレルギー性鼻炎 上流の医療

[2019.09.09]

こんにちは。季節の変わり目で体調壊す人が増えてきました。私もここ数日喉の痛みがありました。
このような時期こそ手洗い、うがいをしっかり行い、風邪を引かないように気をつけましょう。

先日、産業医活動で大宮の警備会社にてアレルギー疾患についての講話をしてきました。
そして同日の夜に大宮医師会のアレルギー性鼻炎〜上流の医療〜の勉強会に参加してきました。
後者の勉強会、非常に良い勉強になりました。
ここで一部その内容を共有したいと思います。

アレルギーとは

人間の身体の中には人間を守る免疫システムがあります。体外からウイルスや細菌、異物が体内に入ってくると、それを敵=抗原と認識し抗体と呼ばれる物質を作ります。抗体が敵=抗原をやっつけるのです。抗原に抗体がくっつくことで様々な反応が起きます。発疹や呼吸困難などがその反応で、それをアレルギーと呼びます。

アレルギーにはどんな種類があるか

アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物・薬・金属アレルギー、アナフィラキシー、などがあります。

アレルギーの予防・対策は

自分にとってのアレルギー物質、つまりアレルゲンから距離を取るようにする。花粉やハウスダストであれば、それらを摂取しないようにマスクや空気清浄機をつける、などです。
食物や薬アレルギーであればそれらは絶対摂取してはいけません。
生活習慣を整えることで強い身体を作ることも大切です。

アレルギーの上流の医療

ここからは先日の大宮医師会主催の勉強会での内容です。

上流の医療とは、病気になってから薬を内服をすることを川でいうところの下流の医療というのに対し、さらにその前の段階の川の上流でストップさせようということです。
アレルギーに関しての上流の医療とは、そもそもアレルゲンを体内に取り込ませないことで、抗体を作らせないようにするということになります。
どこからアレルゲンが侵入してくるかと言うと皮膚や鼻の粘膜です。
皮膚のバリア機能は乾燥しているときと湿潤している時では全くその機能が違い、湿潤している時に優れたバリア機能を発揮します。
乾燥した肌の持ち主はアレルギーを起こしやすいということになります。
アトピー持ちの方は肌が乾燥してるイメージはありませんか?
女性の方は肌の保湿を意識していますが、これからは男性も保湿はしっかりしましょう。
こんな研究があります。
生後の赤ちゃんの全身の肌を毎日32週間保湿クリームで保湿を行ったところ、保湿をしなかったグループに比べて30%もアトピー性皮膚炎になる率が減ったようです。
小さいうちからアレルゲンを排除することが大切なんですね。
鼻の粘膜に対しても同様で、乾燥よりも湿った状態の方がバリア機能が適しています。市販の鼻の保湿液を使うことをお勧めします。医療用では適した物は売ってないようです。
講演会では、アレルギー性鼻炎によって鼻水が出ることは湿っておりバリア機能があるということなのですか?という質問がありました。それに対しての回答はアレルギー性鼻炎ではバリア機能が無いため、鼻の上皮の内側からの水分が外に出てきてしまっているのだ、ということでした。
質問に対しての回答も納得で非常に有意義な勉強会でした。

花粉症はもはや季節的ではなく通年性のものと言われてます。自分のアレルゲンを把握し(採血にてわかります)、そのアレルゲンが飛散している時期に備えて保湿、マスクなどで対策することが大切です。
当院ではアレルギーの治療、花粉症の治療、アレルギー検査(アレルギー物質を同定する採血)も行なっております。

内科・消化器科・泌尿器科・肛門科・人間ドック
大宮エヴァグリーンクリニック 院長 伊勢呂哲也

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